fujiwara, daisuke as quartz head / feat. hata-ken「quartz-head con-ver-sa-tion 02」

quartz-head con-ver-sa-tion 02Title : quartz-head con-ver-sa-tion 02
Artist : fujiwara, daisuke as quartz head / feat. hata-ken
No : EWBE-0015
Price : ¥2300(税込み)
Release : 2005/10/27

水晶振動子(クォーツ)との即興演奏(インプロヴィゼーション)・・・クォーツヘッド名義で活動する藤原大輔(sax,synth)の最新作はfujiwara+1で構成されるシリーズ’conversation’の第一弾。今作はアナログシンセ使いのhata-kenと共にエレクトログルーヴ、テクノのフォーマットで示す「ジャズ」の跳躍。
やはりこの8月にメタモルフォーゼで見たギャラクシー2ギャラクシー(アンダーグラウンド・レジスタンス)の話から始めずにはいられない。
「This is real band sound! This is REAL DETROIT STYLE!」というMCで繰り広げられたライヴは、素晴らしく感動的だった。
彼らはただバンド形式でテクノ/ハウスを演奏したというだけではない。デトロイト・テクノ/ハウスの奥の黒人音楽の伝統を掘り下げた結果、
彼らはジャズやソウル、ファンク、ブルースから、映像で流されたマルコムXやキング牧師までを含む米ブラック・カルチャーすべてに流れる豊かで
美しい鉱脈を見いだしたのである。その喜びが、そのままわれわれの感動だったのだ。
 そしてクォーツ・ヘッド名義で発表された藤原大輔の新作『quartz-head con-ver-sa-tion 02』を聴いて、ぼくはギャラクシー2ギャラクシーとはまるで正反対のアプローチで、同じような境地に至った作品、と感じずにはいられなかった。結論から言ってしまえば、藤原はギャラクシー2ギャラクシーとは逆にデトロイト・テクノとジャズの新しい面を発展させ先鋭化させることで、その濃厚な伝統の土壌と、それを育んだ文化的背景をも浮き彫りにしたのだと思える。それはジェフ・ミルズやマッド・マイクらギャラクシー2ギャラクシー/UR人脈との密接な交流のなかで音楽を作り上げてきた藤原だからこそ可能だったはずである。
 ギャラクシー2ギャラクシーの壮麗なバンド・スタイルとは対照的に、シンセサイザー奏者hata-kenとのコラボレーションで作られた本作は、基本的にはジャズ・バンド・サウンドだった前作『ジャジック・アノマリー』以上に尖ったテクノ/エレクトロ/ニュー・ウエイヴに接近した作品である。
打ち込みのリズム、野太いアナログ・シンセサイザーの音色、反復されるミニマルなシーケンスと、ノイジーな電子音、抑制されたトーンの藤原のサックス。
かってなく鋭利な切っ先を見せるサウンド・プロダクツからかぎ取れるのは、頭脳先行の観念性や西欧的な前衛性ではなく、むせかえるほど濃密に漂うブラックネスであり、原始に回帰していくようなプリミティヴな肉体性である。その簡潔にして強靱な音からは、水墨画にも通じる東洋的なニュアンスさえ感じられる。
 もっとも先鋭的であり続けることと、伝統を掘り下げ文化の本質を追い求める姿勢は矛盾しない。むしろ円環のように繋がっていることを、藤原の音楽は体現している。
むろん今作で藤原が体現する伝統や文化とは黒でも白でも黄色でも赤でもない、人類すべての共通の記憶とでもいうべきものなのだ。
 ここに至ってテクノ/エレクトロニカ/ジャズなどといったジャンルは完全に溶解した。われわれが立ち会っているのは、そういう風景である。(小野島 大)

Musician & Personnel

fujiwara,daisuke:sax, electronics, syn
hata, kenichi:syn,electronics, perc

 Song titleMusic/WordsTimeiTunesTry
1obby藤原大輔  ハタケン0:06:03iTunesへのリンク試聴ボタン
2jack藤原大輔 ハタケン0:04:30iTunesへのリンク試聴ボタン
3jugs 0:07:33iTunesへのリンク試聴ボタン
4sazae藤原大輔 ハタケン0:14:56iTunesへのリンク試聴ボタン
5yu-long藤原大輔 ハタケン0:18:22iTunesへのリンク試聴ボタン
6betty藤原大輔  ハタケン0:08:01iTunesへのリンク試聴ボタン
7moya藤原大輔 ハタケン0:18:27iTunesへのリンク試聴ボタン
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